LCMSの基本の言葉
LCMSMSの操作や仕組みを理解したいと思ったものの、
いちいち言葉がわからず動画など見ても、非効率なので、
とりあえず言葉を一気に覚えてしまおうと思います!
LCMS→Liquid Chromatography Mass Spectrometry
- 液体中の成分を固定相と移動相の相互作用の差を用いて分離し、質量検出器で検出する手法。
- 高速液体クロマトグラフ法(HPLC)の一種に分類される。
LCMSMS
- 質量検出器を連結し、特定の質量のみをフラグメント化させて検出する手法。
- LC/MS/MSでは他の共存物の影響を受けにくく、選択性の高い分析が可能。
MS→Mass Spectrometry(質量分析計)
- 物質は、原子や分子が数多く集まってできていて、その質量を測定する装置。この検出器の測定対象物質はイオン化する全ての化合物である。
- 『イオン部』と呼ばれる部分で原子や分子を気体状のイオンにし、高真空に保たれた分析計に導かれ、質量ごとに分けられる。
- スペクトロメトリ(Spectrometry)→分光測定(対象物が透過、反射または吸収する光を波長に分割し、対象物中の成分を定性・定量分析を行う手法)
マススペクトル
- イオン化部で生成されたイオンの質量分布をグラフ化したもの。質量分析の結果得られる、横軸にm/z、縦軸に検出強度をとる。
- H(High)、P(Performance)、L(Liquid)、C(Chromatography)の略
- 直訳すると高効率液体クロマトグラフィー、日本語名で高速液体クロマトグラフィー
- クロマトグラム→測定結果
- クロマトグラフィー→測定法
- クロマトグラフ→装置
mz
- mはイオンの質量を原子質量単位uであらわしたもの。zはイオンの荷電数。
- 質量電荷比.イオンの質量(m)を電荷数(z)で割った値.“/”は「オーバー」と読む.電荷を帯びたイオンが磁界中を飛行すると,m/zに応じた電磁気力を受ける.
- 質量分析では,電磁気力を受けたイオンの曲がり方や飛行時間などを利用してm/zを測定する.
- より生成した各 m/z を持つイオンの量に対応する.
- イオンの質量を,統一原子質量単位で割り,さらにイオンの電荷数で割って得られる無次元量を表す,
イオン(z = 1)だけが観測される場合では,m/z 軸は m 値にそのまま対応する.しか
し,イオン化法によっては,2 価,3 価,あるいは多くの価数を持つ試料イオンが生成
する.横軸のピーク位置を “at m/z x” と表記する 訳者注
ベースピーク
- 縦軸はイオンの相対強度を表す。スペクトルの中でもっとも強度の強いピークをベーススピークという。通常強度100パーセントでイオン化部で最も生成されているイオンで、最も安定イオンということができる。
LCMSの原理
①カラム分離
- 液体(溶液化した)サンプルをカラムに導入する
- サンプル内の各成分はカラム内で、固定相と移動相に対する親和性の差によって成分ごとに分離される。カラム内を高圧にすることによって、カラムの分離能力や検出力を高めることができる
②検出器
質量検出器の前段にPDA検出器、蛍光検出器を連結することが可能。
連結することで、PDAデータ、MSスペクトルを同時に得ることができる。
-
成分が通過すると光が吸収されることを利用して検出する。
蛍光検出器
-
励起光が当たっている部分井成分が通過したときに発生する傾向を検出する。
質量検出器
-
カラムで分離された成分を、イオン化しイオン化された成分の質量電荷比に応じて四重極型質量検出器で特定質量のイオンを選択する。
-
四重極型質量検出器を通過した特定イオンを、衝突室内でArガスと衝突させて解離・フラグメント化します。解離させたイオンを四重極型質量検出器もしくは飛行時間型質量検出器で検出します。